高血圧とは、血圧が高い状態が続く病気です。血圧が高くても自覚症状がほとんどないことが多く、健康診断や自宅での血圧測定をきっかけに初めて気づく方も少なくありません。
しかし、血圧が高い状態を長期間放置すると血管に負担がかかり、動脈硬化が進行する原因となります。その結果、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞、心不全、腎臓病などの重大な病気につながる可能性があります。
「特に症状がないから大丈夫」と考えず、健康診断で血圧の高さを指摘された方や、自宅で測った血圧が高い状態が続いている方は、早めにご相談ください。
高血圧とは
血圧には、心臓が収縮して血液を送り出すときの「収縮期血圧(上の血圧)」と、心臓が拡張して血液をため込むときの「拡張期血圧(下の血圧)」があります。
高血圧は、一度の測定結果だけで判断するのではなく、診察室や家庭での血圧を継続して確認しながら診断します。
血圧は緊張や運動、気温、睡眠、時間帯などによっても変化するため、ご自宅で定期的に血圧を測定することも非常に重要です。
高血圧の主な原因
高血圧の多くは、原因を一つに特定できない「本態性高血圧」です。
遺伝的な体質に加えて、塩分の多い食生活、肥満、運動不足、喫煙、過度な飲酒、ストレスなど、さまざまな要因が組み合わさって発症すると考えられています。
塩分の摂り過ぎ
塩分を多く摂取すると、体内に水分をため込みやすくなり、血圧の上昇につながります。
日本人の食生活では、調味料や加工食品などから知らないうちに塩分を多く摂取していることもあるため、日頃から減塩を意識することが大切です。
肥満・運動不足
肥満は高血圧と深く関係しています。また、運動不足が続くと体重が増加しやすくなり、高血圧だけでなく糖尿病や脂質異常症などを併発する原因にもなります。
喫煙・飲酒
喫煙は血管に負担をかけ、動脈硬化を進行させる要因となります。また、過度な飲酒も血圧を上昇させる原因の一つです。
生活習慣全体を見直し、無理なく継続できる改善を行うことが重要です。
高血圧の症状
高血圧は、自覚症状がほとんどないことが多い病気です。
血圧が高い場合に頭痛やめまい、動悸などを感じることもありますが、症状だけで高血圧かどうかを判断することはできません。
症状がないまま何年も経過することもあるため、定期的な健康診断や血圧測定によって早期に発見することが大切です。
高血圧を放置するとどうなる?
高血圧で特に注意したいのが、長期間にわたって血管へ負担がかかることです。
高い圧力が血管にかかり続けることで血管が傷つき、徐々に動脈硬化が進行します。
脳の病気
動脈硬化が脳の血管で進行すると、脳梗塞や脳出血などを引き起こすリスクが高まります。
心臓の病気
心臓は高い血圧に逆らって血液を送り出さなければならないため、大きな負担がかかります。その状態が続くことで、心筋梗塞や心不全などにつながる可能性があります。
腎臓の病気
腎臓には細い血管が多く存在するため、高血圧による影響を受けることがあります。
高血圧と腎機能の低下は互いに影響し合うこともあり、適切な血圧管理が重要です。
高血圧の検査
高血圧が疑われる場合には、血圧測定だけでなく、患者さまの状態に応じて必要な検査を行います。
血圧測定
診察室で血圧を測定するとともに、必要に応じてご自宅で測定した血圧の記録も確認します。
家庭血圧を継続して記録することで、普段の血圧の状態をより正確に把握しやすくなります。
血液検査・尿検査
血糖値やコレステロール、中性脂肪、腎機能などを確認し、高血圧以外の生活習慣病や臓器への影響がないかを調べます。
高血圧の治療
高血圧の治療では、患者さまの血圧や年齢、ほかの病気の有無などを確認しながら、生活習慣の改善と必要に応じた薬物療法を行います。
食生活の改善
塩分を控えることを中心に、栄養バランスの整った食生活を心がけます。
高血圧だけでなく、糖尿病や脂質異常症などを併発している場合には、それぞれの状態も考慮しながら食生活を見直します。
適度な運動
ウォーキングなどの適度な運動を継続することは、血圧管理や体重管理に役立ちます。
ただし、血圧の状態や持病によって適した運動量は異なるため、無理をせず、ご自身の状態に合わせて行うことが大切です。
薬による治療
生活習慣を改善しても血圧が十分に下がらない場合や、患者さまの状態によっては、降圧薬による治療を行います。
高血圧の治療は、一時的に血圧を下げることだけが目的ではありません。適切な血圧を維持し、将来的な脳や心臓、腎臓などの病気を予防することが重要です。
健康診断で血圧の高さを指摘された方へ
健康診断で血圧の高さを指摘されても、自覚症状がないため受診せず、そのままになっている方も少なくありません。
高血圧は症状がない時期から適切に管理することが大切です。
「健康診断で初めて血圧を指摘された」「以前から高いと言われている」「自宅で測ると血圧が高い」「薬を飲む必要があるのか分からない」といった方も、お気軽にご相談ください。
健康診断の結果や、ご自宅で測定した血圧の記録がある場合は、ご持参ください。







